エッセイというかブログというか日記というか。
呼び方は何でもいいんですけど、編集長の日ごろ感じたことなどを書き綴っていこうと思いスタートしたこちらのコーナー。
「独り言」的要素を持ち、頭の中のことをダラダラと文章化しているだけなので、暇つぶし程度にご覧いただければなと思います。
さて。
皆さんは昼酒ってどんなイメージをお持ちですか?
背徳感、だらしない、おやじ臭い、楽しい、秘密の花園…
良いものから悪いものまで色々あるかと思います。
私はというと、この「昼酒」というものが大好きです。
大好きだからしょっちゅうしているかと言うと逆で、大好きだからこそ「たまに」しかしないのです。
大好きなおやつを毎日食べたら飽きますからね。
BBQを毎日したら原始人と同じですし。
では「たまに」の昼酒はどこでしているかと言うと、裏寺の「たつみ」率が非常に高いです。
真昼間から、みーんな酒を飲んでいます。
まさに昼酒天国のようなお店です。
「たつみが流行っているからうちも」と、他の居酒屋が急に昼酒営業を始めてもこうはいきません。
なぜなのか?
おそらく普通の居酒屋は夜の雰囲気が染みついていて、昼に開いていることが不自然だからです。
そういったお店に行くと、営業時間外にお邪魔しているような気がして落ち着かないのです。
「たつみ」の場合は昼に空いていることも、そこでお酒を飲むことも「自然」なこととして受け入れられる。
これがこのお店の凄さだと思います。
「たつみ」は足を踏み入れれば他人の目を気にすることなく昼酒を楽しめる、言わばエンタメ空間。
これは平日仕事休んでディズニーランドやUSJに行く感覚に近いです。
そう、「たつみーランド」なのです。
揃っているメニューもお酒に合うモノばかりで、特に焼き鳥の「つくね」は必食です。
よくある丸型に成形されたつくねではなく串にへばりついたような不細工な恰好をしているのですが、これがまたうまいんです。
3年前のある日も大きな仕事を無事に終え、平日の昼間からこの「つくね」をほおばりながらビールを飲んでおりました。
するとトイレ前の窓際席で、勝谷誠彦さんが美味しそうにお酒を飲んでおられるではありませんか。
この席は窓から自然光が降り注ぐ中でお酒を飲める「たつみ」の中でも特等席なのです。(私にとっては)
歯に衣着せぬ物言いには好感を持っていましたが、声をかけるのも野暮かと思い、トイレに行く度にチラッと見て目が合う程度。
とうとう言葉を交わすことはありませんでしたが、同じ店で同じ時間に同じようにお酒を楽しんでいるのだからもう同士みたいなものです。
そんな勝谷誠彦さんが先日亡くなられたというニュースを見て、ふとこの日のことを思い出しました。
挨拶もしたことがなくても「たつみの同士」です。この訃報は非常にショックでした。
悲しみと同時にこみあげてくる「たつみ」へ行きたい欲。
これは「たつみ」に行く久しぶりのタイミングなのかも知れない。
近いうちに窓際の特等席でチビチビと「つくね」で一杯やりながら故人を偲ぼう、そう思います。
満席で都合よく窓際席が空かないと思いますが…
結局「たつみ」に行く理由が欲しかっただけなのかも知れない。
でも酒飲みなんてそんなもの。
勝谷さんならきっと分かってくれるはず。
合掌。